2020年4月24日

2020年4月24日 『新型コロナウイルス感染症特別貸付』について

   

おはようございます。税理士の山下晃生でございます。

連日のように新型コロナウイルス関連のニュースが流れておりますが、いつ自分が、身近な方々が感染するかわかりません。非常に不安ですね。感染ももちろんですが、今後の経営状況がどのように変化していくのか全く想像ができないです。このような中、お客様には、とにかく考えられる限りの最悪の状況を想定しながら、早め早めに対応策を練っていきましょうと、山下は下記の対策措置集をもとにご提案をさせて頂いております。


そこで本日は、先日山下が作成致しました『新型コロナウイルス感染症に対する中小企業の対策措置集』9頁~11頁に記載しております、日本政策金融公庫の『新型コロナウイルス感染症特別貸付』についての詳細を解説します。

概要については、上記9頁~11頁をご覧ください。

ざっと解説しますが、『新型コロナウイルス感染症特別貸付』は、無担保で運転資金、設備資金の貸付を受けられる制度(国民事業の場合融資限度額6,000万円)で、政策公庫の基準金利から0.9%を差し引き、国民事業の場合3,000万円を限度として、当初の3年間は実質的に金利が無利子になる貸付制度です。貸付期間は設備資金で20年以内、運転資金で15年以内、据置期間は5年以内となっております。

実際には公庫へは利息も含めて返済しますが、一定の条件に該当する場合、後日政府から当該利子が補給されます(この特別利子補給制度については、上記対策集11頁~12頁を参照。)。ちなみに、実質無利子となる利下げ限度額が政策金融公庫の国民事業の場合3,000万円ということであり、『新型コロナウイルス感染症特別貸付』での融資限度額は、国民事業で6,000万円となっております。

何が言いたいかというと、貸付制度と特別利子補給制度は別々の制度であるということです。言葉の定義に気を付けなければなりません。「無利子無担保で借りられる」などとよく最近耳にしますが、『何が』『どのように』無利子無担保になるのか考えなければなりません。この2つの制度では微妙に適用対象となる要件も異なっております。


では、具体的な『新型コロナウイルス感染症特別貸付』についての中身を確認します。私自身お客様から昨日もご質問を頂きましたが、当該貸付制度に申込期限があるのかということについてですが、現状申込期限はないそうです。十分な融資規模に対応できるよう予算も手当てされているため、資金の必要時期に併せて相談できるようになっております。また、直近に政策公庫での融資があった場合であっても相談が可能となっております。

当該貸付の要件の一つに、「最近1か月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少した方」とありますが、この1か月の売上高の考え方ですが、単純に今年の3月と前年の3月を比較するだけではなく、例えば売上高の確認日(4月20日とします)の前日からさかのぼって1か月の期間(3月20日から4月19日)までの売上高で判断することもあるそうです。飲食店などの場合で自粛を始めた日や感染による濃厚接触者が出た日が必ずしも月初の日とはならないことに対応するためだと思われます。帳簿等で確認することもあるそうです。


手続きの手順ですが、まずは日本政策金融公庫のホームページで『借入申込書』を入手します。また、『新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書』をダウンロードし、記載します。その他、最近2期分の確定申告書・決算書のコピーが必要です。

また、政策公庫からの借入が初めての法人の場合は、法人の履歴事項全部証明書または登記簿謄本が必要です。発効から3か月以内の原本が必要です。商売の概要を記載した用紙も必要となります。


申込方法ですが、感染拡大防止のため、事業所所在地を業務区域とする政策公庫の支店へ郵送します。政策公庫との取引がある方は、取引支店へ郵送します。

来店し、直接提出もできるようですが窓口は非常に混みあっているそうです。また、インターネット申し込みも利用できるようですので一度ご確認ください。

税理士法人IMCのお客様は、借入を検討の場合、一度当法人または各監査担当者へご連絡を頂いても構いません。


その後、公庫から面談の連絡があります。混みあっているため、面談の案内が遅れる可能性があるようです。事業の状況、資金の使い道などを確認し、融資が決定次第、借入証書等の必要書類が送付され手続き完了となります。

手続き完了後、融資資金を希望する金融機関の口座へ送金するという流れです。


申込期限もなく、予算も十分にあるとのことですので焦る必要はありませんが、申込から融資完了まではそれなりに時間がかかることは想像できます。会社の資金繰り、受注状況などをよく把握しておかなければ、いざという時に間に合わないことも考えられますので、融資制度の流れを知っておく必要があります。

また、帳簿等が必要になる可能性があるということは、やはり、毎月我々が行っております月次巡回監査から導き出される試算表などの重要性が確認できます。月次巡回監査をもとに、会社の最新の経営状況の確認、今後の見通し、資金繰りへの影響などを正確に把握しなければなりません。


長くなりましたが、実はこれらの情報はほとんど、日本政策金融公庫のホームページにある解説動画をまとめたものです。非常にわかりやすいものでしたので、借入を検討される方は是非確認してみてください。

https://www.jfc.go.jp/n/finance/saftynet/movie_guide.html