週刊山下

 当事務所の税理士 山下 晃生 が経営に役立つ情報を配信していきます!   

2020年5月27日 令和2年度税制改正解説 第1回 『新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置』

こんばんは。税理士の山下でございます。

本日から数回にわたり、令和2年度税制改正について解説をして参ります。

最初の単元は、令和2年4月に公表されました、『新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置』について見ていきたいと考えます。

内容としては主に、以下の項目が挙げられます。

①国税・地方税の納税猶予の特例

②中小企業経営強化税制の拡充

③認定先端設備等導入計画に関する固定資産税の優遇措置の拡充・延長

④固定資産税・償却資産税の減免制度の創設

⑤法人の欠損金の繰戻し還付制度の拡充

⑥消費税課税事業者選択届出書等の提出期限の特例措置

⑦新型コロナウイルス感染症特別融資の契約書印紙税特例

⑧住宅ローン控除の新型コロナウイルス感染症対応特例

⑨耐震改修した住宅の不動産取得税の特例措置の適用要件弾力化

⑩消費税率引き上げの緩和措置である自動車税等の軽減措置の延長

⑪チケット払い戻し請求権の放棄による寄付金控除

色々とありますが、本日は上記①「国税・地方税の納税猶予の特例」について解説いたしますね。


実はこの週刊山下でも4月に資料として掲載はしておりますが、詳しい解説を致します。

この制度は簡単に言うと、新型コロナウイルスの感染防止のため、これまで営業自粛等の様々な措置を事業者の方々がしてきているのですが、こうした理由により収入が激減している状況を踏まえ、国税及び地方税について、無担保かつ延滞税等を免除し、1年間納税を猶予するという特例です。免除ではなく猶予ですので、もちろん後日納付はしなければなりません。”納めなくていいよ ”ではございませんので注意が必要です。


対象税目ですが、所得税・法人税・消費税などの国税はもちろん、個人住民税や固定資産税などの地方税もその対象となっております。印紙税などは納税猶予の対象ではありません。社会保険料については猶予の対象となっております。

令和2年2月1日から令和3年1月31日までに納期限が到来するものが猶予の対象となります。


どのような会社や個人事業者でもこの制度が利用できるわけではありません。持続化給付金などと同じように、収入の要件があります。令和2年2月から対象税目の納期限までの1か月以上の期間において、収入が前年同期比で20%以上減少している場合に猶予制度を利用できます。


ただし、財産の損失が生じていないような場合でも、一時的に納税ができないと認められる場合には、例えば向こう1か月から半年間程度の事業資金を考慮して納税の猶予を認める制度もあります。原則として財産状況等を示す書類の提出が必要ですが、口頭での説明でも認められるケースもあるようです。明確な基準は示されておりませんので、資金繰りに困窮し、一時の納付が困難な場合はすぐに当法人や税務署窓口に相談してください。


また、既に納期限が過ぎている未納の国税・地方税についても、通常延滞税がかかる他の猶予を受けている場合であっても、当該新型コロナウイルス感染症に係る特例に切り替えることで、初めから延滞税等がないものとして猶予を受けることもできるようです。


ただ、繰り返すようですが、あくまで本税部分に関しては”猶予”です。免除されるのは延滞税等のみですので注意が必要です。猶予ということですので、例えば1年後に資金繰りが改善していないような場合は、1年後の納税義務と今回猶予した納税義務とが二重になって襲い掛かってくることも考えられますので、新型コロナウイルス感染症特別貸付制度などと並行した対策が必要となるでしょうね。


また、この制度は申請手続きも必要となります。勝手に自社で判断し、制度の適用が受けられるわけではありませんので、とにかく早めに税理士や税務署窓口に相談する必要があります。


本日はこのあたりで。   

2020年5月14日 持続化給付金申請時の注意点、倒産防止共済などについて

こんばんは!税理士の山下です。

本日は持続化給付金や中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)などについての情報提供です。

持続化給付金、昨日はじめてお客様の申請のお手伝いをしてみました。

最初はなかなか大変でした。PDFへの変換や、売上台帳のシステムからの切り出しなど少し戸惑いました。

以下、持続化給付金の申請時における注意事項を掲げます。


1.

法人税申告書別表1に、税務署受領印が入っていない場合や税理士の署名がない場合(e-TAXで電子申告している場合など)は、例えば電子申告を税務署が受け付けたことを示す『受信通知』などをアップロードしなければなりません!

必要資料のアップロードの際、「その他の必要資料 」を添付する箇所がございます。忘れないようアップロードしてくださいね(昨日の午前中に伺ったお客様、大変申し訳ございませんでした…。)!

2.

売上台帳について、取引先に対する売上の値引きや、例えば売掛金に係る振込料等を売上値引などの勘定科目で、売上高から減額する形で処理をしている皆様におかれましては、売上高の証明ができる台帳をアップロードする際、売上げ値引等の勘定科目に係る台帳もアップロードしなければ純売上高が適正にならない可能性があります。

何が紛らわしいかと言いますと、上記「受信通知」などをその他の必要書類の箇所でアップロードした場合、アップロードする場所の数が限られているため、値引の台帳をアップロードすることができなくなってしまうんですね。ですので山下が昨日の午後訪問したお客様の申請時には、売上台帳などをアップロードする場所で、売上高と売上値引きの台帳をあらかじめ同じPDFファイル上にくっつける加工を施し、アップロードしました。

山下はどちらかというとパソコンなどの機械類が苦手なのですが、申請のお手伝いを2件した感想としては、なかなか時間はかかったなという印象です。申請書類に不備があればマイページへ連絡が来ますので、再度そこから不足書類をアップロードします。若干給付金の受給が遅れてしまいますね。


また、持続化給付金についてですが、給付額の算定方法は以前も紹介した通り、下の算式で求めます。
前年の総売上(事業収入)-(前年同月比▲50%月の売上×12ヶ月)

従来この算式による金額が、10万円未満の場合には切り捨てていたようですが、先日この点が見直され、1円未満を切り捨てることに改定されております!ですので、数万円であっても今後は受給できますので、新しい情報としてご提供いたします。


続きまして、いわゆる倒産防止共済についてのお知らせです。

倒産防止共済についての制度説明は省略しますが、中小企業の方にはおなじみの制度ですね。掛金の借入や、掛金の納期限の延長、一時貸付の返済猶予など、新型コロナウイルス感染症対策のため様々な制度が準備されております。

1点だけ紹介しますと、倒産防止共済では掛金を借り入れることができます。これは従来からある制度なのですが、制度加入12か月以上の方であれば、「掛金総額×75%×95%」を借入限度額として、融資が受けられます。40か月以上の方であれば、「掛金総額×95%×95%」と限度額が増えます。

また、倒産防止共済の掛け金満額は800万円なのですが、800万円掛けており加入40か月以上の場合、760万円が借りられます。ただし、金利は取られます。

資金繰りが悪化している場合、これらの制度が利用できる企業様は多いと思われますので是非ご検討ください。

山下としては、資金繰りが悪化しており、赤字も大きくなっているのであれば、掛金の借入ではなく解約することもお勧めしています。加入40か月以上たっていれば解約時に任意解約金の支給率が100%になります。例えば加入12か月~23か月目に解約した場合は、支給率は80%です。20%も手数料が取られる計算ですね。

ですので、加入40か月以上、赤字になっている、などといった方々の場合には、任意解約で赤字の補填、資金繰りへの対策といった2つのメリットを得ることも可能です。


これからも更新をしていきますので宜しくお願い申し上げます。

2020年5月9日 特例事業承継税制についてのお知らせ

こんにちは!税理士の山下晃生でございます。

前回の更新時にお伝えしました通り、本日は新型コロナウイルス関連の情報提供ではなく、いわゆる『特例事業承継税制』についてご紹介いたします。


『特例事業承継税制』…皆様、ご存知でしょうか?当法人では2018年の9月に山下がセミナーを開催いたしました。

そもそも、事業承継税制というものは 昔からあったのですが、平成20年に「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」が制定されたことに伴い、平成21年度の税制改正の一環として新しい事業承継税制が導入されました(この時点で山下は大学2年生です。ですので21年度改正の事業承継税制の内容はよく知りません…)。

中小企業のオーナー経営者にとって、子や孫などへの事業の円滑な承継は大きな関心事なのでしょうが、実際問題として、事業の円滑な承継には様々な支障があり、なかなか事業承継がすすまないでおり、さらに経営者の高齢化がすすんでしまっているという背景がありました。


こうした背景をうけ、平成30年度税制改正でこの事業承継税制に大幅な改正を加えたものが、いわゆる『特例事業承継税制』です。もちろん、そもそもの事業承継税制も若干の改定がなされ、今でも存在しております。しかし、平成30年度税制改正で定められた様々な要件を満たすことで、特例的に納税者にとって有利な事業承継を認めることとされたため、『特例事業承継税制』とあえて呼称を変えているのではないかと山下は考えております。


この『特例事業承継税制』ですが、いったい何が納税者にとって有利となったのでしょうか?

敢えて簡単に述べます。最大の特徴は、一定の要件を満たす中小企業の非上場株式(上場している会社の株式は対象外です。)を、”うまくいけば”『贈与税又は相続税』を、『無税で』会社を引き継いでいく後継者(例えば子や孫ではない従業員などの第三者であっても。この点、かなり重要です。)へ移すことができる点であるということができます。


詳しく勉強をしてみたいという方は、山下がまとめました『特例事業承継税制一連の流れ【第二版】~平成30年税制改正を中心とした留意点~』をご覧ください。非常に長い資料ですが、制度の説明から、実際の手続きの流れ、株式の贈与等の際に気を付けなければならない点などについて、かなり細かくまとめております。


さて、毎年変わり続ける税制で、しかも令和2年度の税制改正もまとまった今頃になって、なぜ敢えて2年も前の税制改正である特例事業承継税制について触れたのでしょうか?

先ほどこの特例制度については一定の要件を満たすことが必要だと書きましたが、実はこの制度、『特例承継計画』というものを『認定経営革新等支援機関(例えば税理士法人IMC)』の助言指導の下で作成し、都道府県の担当部局へ提出しなければならないのです。この『特例承継計画』の提出をすることで、特例事業承継税制の適用権利を入手することができるということですね。


この『特例承継計画』には提出期限があり、平成30年(2018年)4月1日から令和5年(2023年)3月31日までに必ず提出しなければなりません。そして、そろそろこの制度の提出までの期間も早いもので、折り返し地点に差し掛かろうとしています。従いまして、期限までに比較的余裕もあり、制度利用についての考慮もじっくりとでき、計画策定の準備も落ち着いて取り掛かれるこの時期に皆様にご紹介させて頂いております。ちなみに、上記5年間の期間内であれば、例えば会社株式を贈与した後に『特例承継計画』を提出しても構いませんし、万が一先代経営者が『特例承継計画』の提出前に亡くなってしまった場合であっても、一定の手続きをすることで特例事業承継税制の適用は受けることができます。


このような事業承継にとって非常に効果的な制度を、知らなかったという方はまずは知ってください。知ってはいたが、適用について深く考えていなかった、そもそもこういう話を忘れていた、などという方がいらっしゃいましたら、これを機にもう一度検討してみてはいかがでしょうか。


非常に複雑な税制です。間違いがあっては特例事業承継税制の適用が取り消されるリスクも高い制度です。また、対象会社に関係していない先代経営者の親族の相続等についても影響を及ぼしかねない面もあります。様々なリスクを取り除きながら制度を適用していかなければなりませんので、「とりあえずやってみよう」などと簡単な気持ちではじめられる制度ではないのです。円滑な事業承継のためにはそれなりに時間はかかります。

しかも、そもそも『認定経営革新等支援機関』の助言指導の下で作成された『特例承継計画』の提出が必要となりますので、自社で計画を策定し提出しても何も始まりません。ご興味を持たれた方、詳しく内容を知りたい方などは、是非お気軽に税理士法人IMCまでお問い合わせいただけますと幸いです。

2020年5月1日 持続化給付金申請受付開始 その他のお知らせ

おはようございます。税理士の山下です。

本日はいくつかお知らせがあります。

1点目ですが、4月27日にお知らせ致しました、『持続化給付金』の申請サイトが中小企業庁の方でオープンしております。https://www.jizokuka-kyufu.jp/

当該ホームページで電子申請すると、事務局で申請内容を確認し、通常2週間程度で入金されるそうです。

法人・個人事業者で共通の申請に必要な書類は、

①2019年度の確定申告書類、②対象月の売上台帳等、③通帳のコピーです。

個人事業者の方は、本人確認書類として、運転免許証、個人番号カードなどが必要です。

デジタルデータ(PDG・JPG)などで上記書類を用意し、アップロードすることで書類の提出を済ませるようですね。


給付金の申請期間ですが、本日令和2年5月1日から、令和3年1月15日までとなります。申請期間がある程度長いですが、受給要件を満たす方は申請を忘れないようご注意願います。

お問い合わせでコールセンターの電話番号が載っておりましたが、LINEでの質問も可能なようです。便利な時代ですね。


2点目です。

法人・個人問わず、大同生命で生命保険の契約をされているお客様につきましては、契約されている保険商品の内容によっては、新型コロナウイルス感染症の影響に対処するため、契約者貸付制度を無金利で利用できます。

この特別取扱い制度は、2020年2月18日に遡及し、2020年2月18日から2020年9月30日までの期間で金利0.0%が適用されます。受付期間は2020年2月18日から6月1日までです。受付期間が今のところあと1か月しかありませんので、当法人のお客様で制度の利用をお考えの方は、大同生命または当法人までご連絡をお願い申し上げます。当法人の各監査担当者からも訪問時や電話等によりお知らせ致します。


また、新型コロナウイルスの影響により保険料の払い込みが困難な場合には、申し出により2020年9月30日まで払込が猶予される制度もございます。感染拡大など、このような時期ですので、資金繰り等でお困りの場合は安易な解約は避け、一度当法人へご連絡をお願い致します。積立型の保険から掛け捨て型の保険へ切り替えることなども可能です。

例えば、保険料が高い積立型の保険に加入しており、新型コロナウイルス感染症の影響で資金繰りが困窮したとします。そのような場合に、今回の措置に基づき、解約返戻金部分の契約者貸付制度を無利子で利用し、今後も高額な保険料を払い込めない可能性がある場合には、掛け捨て型の保険に切り替え月々の保険料を下げたうえで、同額の保障は残しながら、経営に関するリスクヘッジを行うといった対策が講じられます。この場合、契約者貸付制度で融資を受けた借入金については、本来積立額として保険料の一部を積み立て続けていたものですので、返済の必要はなくなります。


次回は新型コロナウイルス感染症から離れ、『特例事業承継税制』についてご紹介致します!

2020年4月27日 『助成金関係についてのお知らせ』

こんにちは!税理士の山下です。本日も新型コロナウイルス感染症関連の情報を更新致します。本日は助成金の関係をご紹介したいと思います。


(1)雇用調整助成金の特例措置の拡大(助成率の引き上げ)について

4月25日に厚生労働省より、 『新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金の特例措置の更なる拡大について』との情報が発表されております。詳細については、5月上旬ごろに公表されるようですが、概要は次の通りです。

雇用調整助成金については、『新型コロナウイルス感染症に対する中小企業の対策措置集』33頁以降に記載しておりますが、助成率の拡充の点で変更される予定です。

拡充① 休業手当の支払率60%超の部分の助成率を特例的に10/10とする(当初は9/10でした。4月27日までに訪問したお客様へは、山下も9/10とお知らせしておりますのでご注意願います。)。

→中小企業が解雇等を行わず雇用を維持し、賃金の60%を超えて休業手当を支給する場合、60%を超える部分に係る助成率を特例的に10/10とする。

拡充② 上記①のうち、一定の要件を満たす場合は、休業手当全体の助成率を特例的に10/10とする。

→休業等要請を受けた中小企業が解雇等を行わず雇用を維持している場合であって、下記の要件を満たす場合には、休業手当全体の助成率を特例的に10/10とする。

要件1 新型インフルエンザ等対策措置法等に基づき都道府県対策本部長が行う要請により、休業又は営業時間の短縮を求められた対象施設を運営する事業主であって、これに協力して休業等を行っていること。

要件2 以下のいずれかに該当する手当を支払っていること

 【1】労働者の休業に対して100%の休業手当を支払っていること

 【2】対象労働者1名当たりの1日の上限額(8,330円)以上の休業手当を支払っていること(支払率60%以上である場合  

   に限る。)

この拡充案の適用日に関しても、令和2年4月8日以降の休業等に遡及する予定のようです。

詳しくは、厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11041.htmlをご覧ください。


(2)持続化給付金に関するお知らせ

経済産業省より、4月27日付で『持続化給付金に関するお知らせ(速報版)』が発表されております。

持続化給付金については、『新型コロナウイルス感染症に対する中小企業の対策措置集』26頁で触れておりますが、経済産業省HPにより詳しい情報が掲載されております。

そもそも『持続化給付金』とは、新型コロナウイルス感染症拡大により、特に大きな影響を受ける事業者に対して、事業の継続を下支えし、再起の糧とするための事業全般に広く使える給付金のことをいうそうです。

「特に大きな影響」とありますが、例えば給付対象の主な要件の一つとして、「ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少している」事業者など、まさに著しい影響を被っている事業者が支給対象とされています。前回お知らせ致しました、『新型コロナウイルス感染症特別貸付』などでは、売上減少5%などが要件でした。比べて頂くと支給要件が厳しくなっていることが分かると思いますが、このように特に大きな影響を受けている方々につきましては、このような助成金があるということをまずは知っていただければと存じます。


給付額ですが、法人(例えば資本金10億円以上の大企業は給付対象から除かれます。)は200万円、個人事業者は100万円です(ただし、昨年1年間の売上からの減少分が上限。)。この給付金は、1回限りの申請になるようです。

申請方法は持続化給付金ホームページから行えるようです。

また、本日訪問させて頂きましたお客様との情報交換の中で、「ひと月の売上高が前年同月より50%以上減少することは業種によってはあるよね。」との話がでました。つまり、コロナウイルスの影響による売上の減少とは言えない場合に支給が受けられるのかということです。確かに季節的変動により売上高が大きく変動する業種は非常に多くあります。


経済産業省HPで確認しましたが、こういった事象に対応するため『季節性収入特例(月当たりの事業収入の変動が大きい法人)』ということで説明がありました。

『収入に季節性がある場合など、特定期間の事業収入が年間事業収入の大部分を占める事業者』については、2つの要件を両方満たす必要があるとのことです。

①少なくとも2020年の任意の1か月を含む連続した3か月の事業収入の合計が、前年同期間3か月(基準期間という)の事業収入の合計と比べて50%以上減少していること。

②基準期間の事業収入の合計が、基準期間の属する事業年度の年間事業収入50%以上を占めること。ただし、基準期間が複数の事業年度にまたがる場合は、基準期間の終了月の属する事業年度の年間事業収入の50%以上を占めること。

とあります。単に売上が季節的変動により減少しただけでは当然支給は受けられないことが分かります。


しかし、例えば対象月1か月間の売上高では前年同月の売上高に比べ50%以上減少していないという場合であっても、季節性収入特例を選択し、上記の2要件を満たす場合には支給が受けられることも考えられます。なかなか一回で理解するのは難しいですね。

詳しくは、経済産業省HP https://www.meti.go.jp/covid-19/index.htmlの「持続化給付金に関する申請要領中小法人等事業者向け(速報版)」をご覧ください。


いずれにせよ、毎日のように様々な情報が更新されております。しかも、内容は複雑であり、一つ一つの制度や支給要件、計算根拠等を正確に理解をすることは限りなく不可能であると思われます。

とにかく、『こういうときは、このような状況に陥ったときは、確かああいう制度があった!』と気付けること、思い出せることが必要だと考えます。

知っているか知らないかだけの違いで会社に大きな影響が生じますので、まずは知ることが重要です。難しいことは雇用調整助成金であればご担当の社会保険労務士やハローワーク等の役所に質問する、持続化給付金のことであれば、とりあえず税理士法人IMCに質問してみる、このような感覚でよいのではないでしょうか。

山下自身、ここ最近専門外の情報に毎日触れておりますが、まずはお客様に最新の情報を、概要だけでもできるだけ早くお伝えし、より多くの制度を知っていただくことこそが今最も大切なことであると信じて情報提供しております。

こういった観点から今後も情報を提供していけるよう努めて参ります。

2020年4月24日 『新型コロナウイルス感染症特別貸付』について

   

おはようございます。税理士の山下晃生でございます。

連日のように新型コロナウイルス関連のニュースが流れておりますが、いつ自分が、身近な方々が感染するかわかりません。非常に不安ですね。感染ももちろんですが、今後の経営状況がどのように変化していくのか全く想像ができないです。このような中、お客様には、とにかく考えられる限りの最悪の状況を想定しながら、早め早めに対応策を練っていきましょうと、山下は下記の対策措置集をもとにご提案をさせて頂いております。


そこで本日は、先日山下が作成致しました『新型コロナウイルス感染症に対する中小企業の対策措置集』9頁~11頁に記載しております、日本政策金融公庫の『新型コロナウイルス感染症特別貸付』についての詳細を解説します。

概要については、上記9頁~11頁をご覧ください。

ざっと解説しますが、『新型コロナウイルス感染症特別貸付』は、無担保で運転資金、設備資金の貸付を受けられる制度(国民事業の場合融資限度額6,000万円)で、政策公庫の基準金利から0.9%を差し引き、国民事業の場合3,000万円を限度として、当初の3年間は実質的に金利が無利子になる貸付制度です。貸付期間は設備資金で20年以内、運転資金で15年以内、据置期間は5年以内となっております。

実際には公庫へは利息も含めて返済しますが、一定の条件に該当する場合、後日政府から当該利子が補給されます(この特別利子補給制度については、上記対策集11頁~12頁を参照。)。ちなみに、実質無利子となる利下げ限度額が政策金融公庫の国民事業の場合3,000万円ということであり、『新型コロナウイルス感染症特別貸付』での融資限度額は、国民事業で6,000万円となっております。

何が言いたいかというと、貸付制度と特別利子補給制度は別々の制度であるということです。言葉の定義に気を付けなければなりません。「無利子無担保で借りられる」などとよく最近耳にしますが、『何が』『どのように』無利子無担保になるのか考えなければなりません。この2つの制度では微妙に適用対象となる要件も異なっております。


では、具体的な『新型コロナウイルス感染症特別貸付』についての中身を確認します。私自身お客様から昨日もご質問を頂きましたが、当該貸付制度に申込期限があるのかということについてですが、現状申込期限はないそうです。十分な融資規模に対応できるよう予算も手当てされているため、資金の必要時期に併せて相談できるようになっております。また、直近に政策公庫での融資があった場合であっても相談が可能となっております。

当該貸付の要件の一つに、「最近1か月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少した方」とありますが、この1か月の売上高の考え方ですが、単純に今年の3月と前年の3月を比較するだけではなく、例えば売上高の確認日(4月20日とします)の前日からさかのぼって1か月の期間(3月20日から4月19日)までの売上高で判断することもあるそうです。飲食店などの場合で自粛を始めた日や感染による濃厚接触者が出た日が必ずしも月初の日とはならないことに対応するためだと思われます。帳簿等で確認することもあるそうです。


手続きの手順ですが、まずは日本政策金融公庫のホームページで『借入申込書』を入手します。また、『新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書』をダウンロードし、記載します。その他、最近2期分の確定申告書・決算書のコピーが必要です。

また、政策公庫からの借入が初めての法人の場合は、法人の履歴事項全部証明書または登記簿謄本が必要です。発効から3か月以内の原本が必要です。商売の概要を記載した用紙も必要となります。


申込方法ですが、感染拡大防止のため、事業所所在地を業務区域とする政策公庫の支店へ郵送します。政策公庫との取引がある方は、取引支店へ郵送します。

来店し、直接提出もできるようですが窓口は非常に混みあっているそうです。また、インターネット申し込みも利用できるようですので一度ご確認ください。

税理士法人IMCのお客様は、借入を検討の場合、一度当法人または各監査担当者へご連絡を頂いても構いません。


その後、公庫から面談の連絡があります。混みあっているため、面談の案内が遅れる可能性があるようです。事業の状況、資金の使い道などを確認し、融資が決定次第、借入証書等の必要書類が送付され手続き完了となります。

手続き完了後、融資資金を希望する金融機関の口座へ送金するという流れです。


申込期限もなく、予算も十分にあるとのことですので焦る必要はありませんが、申込から融資完了まではそれなりに時間がかかることは想像できます。会社の資金繰り、受注状況などをよく把握しておかなければ、いざという時に間に合わないことも考えられますので、融資制度の流れを知っておく必要があります。

また、帳簿等が必要になる可能性があるということは、やはり、毎月我々が行っております月次巡回監査から導き出される試算表などの重要性が確認できます。月次巡回監査をもとに、会社の最新の経営状況の確認、今後の見通し、資金繰りへの影響などを正確に把握しなければなりません。


長くなりましたが、実はこれらの情報はほとんど、日本政策金融公庫のホームページにある解説動画をまとめたものです。非常にわかりやすいものでしたので、借入を検討される方は是非確認してみてください。

https://www.jfc.go.jp/n/finance/saftynet/movie_guide.html

2020年4月22日『特別定額給付金』についてのお知らせ


こんにちは。税理士の山下でございます。

いわゆる10万円給付について、概要が出ましたのでお知らせ致します。

まず、10万円給付ですが、『特別定額給付金(仮称)』というそうです。

施策の目的としては、「新型インフルエンザ等対策特別措置法の緊急事態宣言の下、生活の維持に必要な場合を除き、外出を自粛し、人と人との接触を最大限削減する必要がある-以下略- 人々が連帯して一致団結し、見えざる敵との戦いという国難を克服しなければならない」と新型コロナウイルス感染症緊急経済対策で示され、このため、感染防止に留意しつつ、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行ってくれるとのことです。

色々書きましたが、制度の背景を知ったうえで以下の点に着目して頂ければと存じます。


①事業の実施主体と経費負担

市町村が実施。実施に要する経費は国が負担。

②給付対象者及び受給権者

給付対象者は、基準日(令和2年4月27日)において、住民基本台帳に記録されている者(胎児は受給権がないということですね…。)。

受給権者は、その者の属する世帯の世帯主。

③給付額

給付対象者1人につき10万円。

④給付金の申請及び給付の方法

郵送申請又はオンライン申請。

原則として、申請者本人名義の銀行口座への振込み。やむを得ない場合、窓口における申請及び給付を認める。

郵送申請に関しては、申請書が市町村から受給権者宛に送られてくるそうです。振込先口座を記載し、本人確認書類の写しとともに返送します。

オンライン申請は、マイナンバーカード所持者が利用可能とのことです。電子署名により本人確認を実施するそうです(こういう場合はマイナンバーカードがあればスムーズですね…。)。

⑤受付及び給付開始日

「市町村で決定する」とありますので、具体的には決まっていないようです。

申請期限は、郵送申請方式の申請受付開始日から3か月以内とあります。申請をされる方は手続きを失念されないよう、ご注意ください。  


以上、本日は総務省HPから情報をお知らせ致しました。

2020年4月19日『週刊山下』新設!申告期限等の延長について


こんばんは。税理士の山下でございます。

先日新型コロナウイルス感染症への対策集として、トップページに『新型コロナウイルス感染症に対する中小企業の対策措置集』を掲載致しました。

しかしながら、最新情報は毎日のように更新されておりますので、こちらの『週刊山下』のページでも新型コロナウイルス感染症に関する情報や、税制改正の最新情報などを定期的に掲載して参ります。


4月19日(日)21:00現在、新たな情報として以下にまとめます。

国税庁HPからの情報

国税庁では、『国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ』が公表されております。

①これから納期限を迎える法人で、新型コロナウイルス感染症の影響が出た場合、申告期限等の個別延長が認められるようになりました。

②法人の役員及び従業員などに新型コロナウイルス感染者が出た場合などはもちろん、体調不良のため欠勤している者がいる、平日の在宅勤務を要請している自治体に住んでいる者がいる、取引先等に感染症の影響が生じているなどの要因により、通常の業務体制が維持できない、業務活動を縮小せざるを得ないような状況であれば、個別延長が認められるようです。

延長期間は、新型コロナウイルス感染症の影響により、申告・納付ができないやむを得ない理由がやんだ日から2か月以内の日を指定し、とありますので、通常通り業務ができるようになった日から2か月以内に申告・納付を済ませると読み替えて良いものと考えます。

大分でも在宅勤務をされている会社様が増加しておりますが、上記に該当するような場合は決して無理をなされず、柔軟に対応していければ良いのではないかと考えます。

これから大型連休が来ますが、連休明け5月は3月決算法人の申告が迫っております。我々税理士も非常に忙しい時期となりますが、体調管理にはこれまで以上に留意して参りたいと考えております。

また、極力申告期限通りに決算申告の処理ができるよう、お客様をサポートし、様々な情報を提供しながら、我々も全力で業務に取り組んで参ります。